鉛筆の持ち方を変えるとサッカーが上手くなるのか

2025/05/07 05:40

サッカーが上手くなるために、鉛筆の持ち方を修正する人はいますか。

おそらく、いないと思います。

鉛筆の持ち方を変えても、サッカーの上手さに影響を与えないでしょう。

ですが、指導者は鉛筆の持ち方を変えるとサッカーが上手くなると信じている。

なぜだか分かりますか。

指導者の指導者(センセイ)が、そう教えたからです。

身近なことで考えると伝わりやすいでしょうか。

かけ算の九九で考えます。

1の段が分からない人が鉛筆の持ち方を変えると、1の段をひらめくでしょうか。

ひらめきませんよね。

算数の試験で1の段を答えられるのは、1の段を知っているからです。

かけ算に適した鉛筆の持ち方をしたからではありません。

問われていることの答えを知っているから正解出来た。

この認識が大事です。

算数で図形の問題が出たとします。

三角形の面積を求める問題にしましょうか。

底辺が3センチメートルで高さが2センチメートルの三角形の面積を答える問題。

三角形の面積を答えるための鉛筆の持ち方はありますか。

ありませんよね。

面積を求める方法を知っていれば、それを利用して計算すると良い。

三角形の面積は、底辺に高さをかけて、2で割ると求められる。(底辺×高さ÷2)

上の問題だと、3かける2割る2ですね。

答えは3平方センチメートルになります。

答えを出すときに鉛筆の持ち方を意識しましたか。

私は、しませんでした。

計算が得意な人は、鉛筆の持ち方が優れているのだろうか。

違いますよね。

正解するための方法を知っているから計算が得意。

優秀な人の鉛筆の持ち方を真似しても、同じ成績にはならないでしょう。

見習うとしたら勉強の仕方等でしょうか。

サッカーでも同じですよ。

指導者や経験者は、鉛筆の持ち方を変えても上手くならないと理解していながら鉛筆の持ち方を練習する。

なぜ、こう言えるのか分かりますか。

指導内容がそうだからです。

例えば、優れた選手の真似をするとしましょう。

お手本と同じようにするとき、使う足を同じにしますか。

しませんよね。

利き足が同じなら、そのまま。

お手本と利き足が異なるなら、自分の利き足で再現しようとする。(ただし、憧れが強い場合は、利き足を変えようと試みることがあるかもしれない)

これが答えです。

鉛筆の持ち方を真似しても成績が上がらないと理解しているから、利き足を変更しようとしない。

身体の使い方を意識しているが、無意識に真似る範囲を制限していることが分かります。

真似る範囲の違いが成長速度を左右することに興味があるなら「宗教家ではなくサッカー選手になろう」がおすすめです。


身体の使い方を大事にする人は多いですが、無意識のうちに真似する範囲を制限していますよね。

利き足が違う選手を参考にする場合、使う足も変えるのか。

基本的に変えませんよね。

指導者や選手も理解しているが、その理解を無視することがある。

変なところがありますよね。

実は、分かっているのでしょうね。

サッカー選手ではなく、身体の使い方を指導する立場の人を観察してください。

サッカーが上手くなる身体の使い方を紹介するとき、サッカーボールが出てくるでしょうか。

経験者ではない場合、サッカーボールを使って動作を説明することは無いでしょう。

仮にサッカーボールを扱ったとしても、上手くないと思います。

なぜ、そう思うのか。

答えは簡単ですね。

身体の使い方を覚えていても、ボールの扱い方を覚えていないからです。

シュートを無視した身体の使い方は、無駄な動作が入りやすい。(例、無駄な着地数が増える)

鉛筆の持ち方と1の段が別物であるように、身体の使い方とボールの扱い方は別物です。

今日紹介した記事。